なぜパグはオランダの象徴に?
パグとオランダには、実は歴史を変えるほどの深くドラマチックな結びつきがあります。
パグは中国原産の犬種ですが、16世紀にヨーロッパへと渡りオランダ王室の宮廷犬そして国の象徴(マスコット)として愛されるようになりました。
その歴史的な背景には、いくつかの重要なエピソードがあります。
王の命を救ったパグ(国の英雄へ)
1572年、オランダ独立の祖であるウィリアム1世が、スペインとの戦争(八十年戦争)の最中陣営で眠っていた時のことです。
八十年戦争とは:
オランダ80年戦争(1568年〜1648年)は、ネーデルラント(現在のオランダ・ベルギー周辺)が、当時世界最強だったスペインの支配から独立するために戦った戦争です。
夜中にスペインの暗殺部隊が密かに襲撃を仕掛けました。
その危機をいち早く察知したのが、ウィリアム1世の愛犬であるパグの ポンペイ(Pompey) でした。
ポンペイは激しく吠え、王の顔を引っ掻いて起こしたため王は間一髪で脱出に成功。
この事件以来、パグはオランダ・オラニエ公家の公認マスコットとなり宮廷で絶対的な地位を築きました。
パグの大きな魅力の1つが 飼い主の笑顔が自分の幸せ というけなげで愛情深い特性があります。
我が家のテンもそういう所があります。
きっとポンペイもウィリアム1世の笑顔を守りたかったのでしょう。
王位継承とパグのイギリス進出
1689年オランダ大男爵のウィリアム3世がイギリス国王として迎えられた際(名誉革命)、彼はたくさんの愛パグたちを連れてロンドンへ渡りました。
パグたちは首にオレンジ色のリボン(オラニエ公家の象徴色)を巻いて宮廷に現れ、これをきっかけにイギリスの貴族たちの間でもパグブームが巻き起こることになります。
絵画や彫刻に刻まれた絆
オランダの歴史や美術において、パグはしばしば忠誠心の象徴として描かれました。
デルフトにあるウィリアム1世の墓碑の彫刻には、彼の足元に忠犬ポンペイの姿がしっかりと刻まれています。
中国からオランダへ、そしてオランダからヨーロッパ全土へ。
愛嬌のある顔立ちの裏には、一国の王を救ったという輝かしい歴史が隠されています。
なぜパグはオランダの象徴に?(まとめ)
パグが世界中で愛されたのには、その特性にあります。
都会の「室内飼育」に完璧にフィットした特性:
19世紀の産業革命以降、ヨーロッパの都市部には富裕な市民層(ブルジョワジー)が増加しました。
彼らが暮らす街中の邸宅で飼うのに、パグの性質は完璧でした。
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大きな運動(ドッグランや狩り)を必要としない
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無駄吠えが少なく、穏やかで友好的
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膝の上に抱くのにちょうどいいサイズ(コンパニオンドッグとしての完成度)
つまり、贅沢な暮らしの象徴 でありながら 都会の室内で圧倒的に飼いやすい という実用的なメリットが、世界中の都市部へ広まる決定打となったのです。
王室の政治的な移動から始まり文化的なトレンド、そして犬種としての高い家庭犬適性が噛み合ったからこそ、パグは世界中で愛される不動のポジションを築くことができました。
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